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今日は朝7時半から、宮崎県経営者協会・宮崎経済同友会とのモーニングミーティング。
朝食をとりながら県政全般について意見交換。経済界のリーダーとのパワーブレックファーストです。
経済界の皆さんが取り上げたテーマは、2020年東京オリンピック・パラリンピックへの取組、観光振興、
南海トラフ巨大地震への対応、農業をはじめとする人材育成・確保、東九州道の活用、企業誘致と
地元企業育成、宮崎の魅力発信、人材の有効活用、再生可能エネルギーの展望、焼酎産業の振興、
首都圏における宮崎の認知度など。実に幅広いテーマをめぐって意見交換させていただきました。
1時間半では時間が足りないぐらい。参加された皆さんに感謝申し上げます。
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平成25年度宮崎県スポーツ栄誉賞・特別賞、宮崎県障がい者スポーツ賞の授賞式。
これらの賞は、国際大会や全国大会において優れた成績を収められた方や、その選手の養成に
顕著な功績が認められた方が対象で、1名にスポーツ栄誉賞、11名にスポーツ特別賞、11名に
障がい者スポーツ賞「優秀選手賞」を贈呈させていただきました。
これらの選手や指導者の中から、2016年のリオデジャネイロや2020年の東京オリンピック・
パラリンピックに出場したり関わられたりする方が生まれないか。夢は広がります。
受賞された皆さんの、今後ますますの活躍をお祈り申し上げます。
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本県は、トライアスロン競技のオリンピック日本代表選手らの合宿候補地の1つとなっています。
今日は、日本トライアスロン連合の大塚眞一郎専務理事らが来県され、毎年、シーガイアトライ
アスロン大会が開催されるみやざき臨海公園など、想定される市内の練習会場や宿泊施設などを
視察していただきました。
昨年末、トライアスロン議員連盟会長を務める橋本聖子参議院議員にも視察いただき、とても
良い感触をいただきました。今日いらっしゃった大塚専務をはじめとする皆さんも、事前の情報と
実際に視察をしてみての感想として、有力な候補となりうるとの評価をいただきました。
スポーツランドを標榜する本県としては、宮崎市や関係団体と連携し、全面的なバックアップ体制を
とることをお約束し、ぜひとも強化拠点としていただきたい旨、要望させていただきました。
私も、趣味の1つがトライアスロン。本県が競技強化拠点に指定されることになれば、これほど
うれしく、誇らしいことはありません。国内外から注目が集まることにもなります。受入のため、
万全の体制を整えていきたいと思います。
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「みやざき地域見守り応援隊」の協定を締結しました。
郵便や宅配、新聞、電力、ガスなど、地域に密着した事業に取り組んでいる13の民間事業者と、
県や市町村、県警本部、社会福祉協議会、民生委員児童委員が連携。民間事業者が日常の
業務の範囲で、訪問先の様子が普段と違うなど、何らかの「異変」を察知した場合、市町村や
警察等に連絡し、速やかに安否確認を行うなど、地域の緩やかな見守り体制を整えるもの。
このように民間事業者と行政や民生委員など地域福祉の担い手が連携するのは、県内初の取組で、
これだけ多くの関係者が一斉に協定を結ぶのは、九州では本県が初めてとなります。
高齢者や障がい者など社会的に弱い立場の方々が孤立化により様々な事件・事故に巻き込まれたり、
人知れず亡くなられたりといった問題に対処するため、関係者が手を携え、緩やかなセーフティーネット
を構築することとなりました。ご協力に感謝申し上げます。
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第18回若山牧水賞の授賞式。受賞者は、晋樹隆彦(しんじゅたかひこ)さん、受賞作品は歌集『浸蝕』。
長く短歌雑誌の編集長を務められ、歌集『浸蝕』が第4歌集となります。
選考委員の講評によると、よそいきの、生活を感じさせない短歌が主流となっている中で、晋樹さんの
作品は、普段着の、日常生活を感じさせるもので、見栄えや飾りを気にしない作風が特徴的とのこと。
酒や食べ物の作品も多くなっています。晋樹隆彦さんには、心よりお祝い申し上げます。
以下は、歌集『浸蝕』より、選考委員の先生方が選んだ20作品です。
波濤ふせぐためといえども四つ足の死骸のごときテトラポッドは
ふるさとの砂丘が今や浸蝕に消えゆくころぞ活版活字も
多く名を残さず逝きしエディターを思うときあり仕事の帰り
8ポ三段9ポ二段のあいことば裸の職人たちともお別れ
暑ければ花山うどんの冷(ひや)を食むつるつるつれれ館林駅前
歩行不能の刑に伏ししが届きたる「百年の孤独」の味にも伏しぬ
「飲みながら癒していきましょう」医師のことば天の韻(ひび)きのごとく聞ゆる
土に眠る万物(もの)の化身のような花あかあかあかし曼珠沙華はも
頽唐派歌人が名づけし「タキアラシ」母音の妙はうたびとの技
脚で捕るハマグリ鍬で掘る蟹も消えて半世紀 浜ぼうふうも見ず
人の名を多く間違えるパーティーにどうもどうもの口癖のつく
当たり馬券ポッケにいれて呑む酒の人生はさあり極楽ごくじょう
へつらわず驕らず媚びずへりくだるなくある時は激怒のうたよ
ながらみの宝庫の浅瀬 波よけのヘッドランドの無情に佇てり
砂の粒子きめこまかなる砂丘(すなおか)に紫エンドウのはな月見草のはな
ピリッときてツンときて酒にほどよかるワサビは夕餉のわれの恋人
どの誌面も口語のうたのはびこりぬこれも浸蝕のことばの時代
吸殻やゴミの見あたらぬ千代田区の路上をあるくときの虚無感
春の日は鯉の洗いもよろしかろ柴又川千屋へこいさん連れて
死を数年早めようとも昼酒の旨さは森林浴に勝るとおもう
以下は、晋樹さん本人による自選歌15首。上記の20首と比べてみるのも一興です。
佐原を過ぎ香取を過ぎて吹くかぜは大利根川の秋のはこびや
六十数キロの長浜をおもい浸蝕をおもい蓮沼を過ぎ茫茫たりし
稜線のみはるかすまで秋雲の冷気するどくたなびきており
どの誌面も口語のうたのはびこりぬこれも浸蝕のことばの時代
「飲みながら癒していきましょう」医師のことば天の韻(ひび)きのごとく聞ゆる
A音のひびきもよけむ瀧嵐 ウグイを肴の夜々のしのばる
北条早雲の像と白木蓮の佇つ先ぞ高長寺には透谷ねむる
宮川の支流が街をゆっくりと流れて人は歩みを止める
ふるさとの砂丘が今や浸蝕に消えゆくころぞ活版活字も
犬吠埼へ行ってみようか君ヶ浜を散歩しようか菜のはな咲けば
ながらみもなめろうもある白里の小さき店に秋はふかまる
当たり馬券ポッケにいれて呑む酒の人生はさあり極楽ごくじょう
白里と呼ばるるごとし白砂に浜防風の皓きはな咲く
駅名のすがしき小田急線なるぞ開成栢山富水蛍田
若き日にこころやさしき無頼派と呼ばれしことも昨日のごとし
晋樹隆彦さんを囲んで、選考委員や運営委員の皆さんとの記念撮影。これだけの現代歌壇を
代表する先生方にご参画いただいていること、本当にありがたいことであり、本県にとって
貴重な文化的資産と言えます。心より感謝申し上げます。
授賞式の冒頭、日向市立坪谷小学校の全児童21人による牧水の歌斉唱。
伸びやかな張りのある声に引きこまれ、若山牧水の母校である坪谷小学校の伝統が、こうして
脈々と受け継がれていることに、大いに心打たれました。本県には、素晴らしい宝があります。