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Channel: 河野しゅんじのブログ
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伝える!

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今日は多くのお客様がいらっしゃいました。様々な分野のお客様であっても、「伝える!」という点で、
また、「伝えなくてはならない!」という点で、
共通するものがあったように思います。

<1>

午前中、来客の続いた中でも、印象深いお客様。宮崎県傷痍軍人会の入来三郎会長(90歳)と
宮崎県傷痍軍人妻の会の吉村俊会長(86歳)。





これまで戦傷病者とその家族の処遇向上に取り組んでこられましたが、会員の減少と高齢化で
会の継続が困難となり、先月、解散式を実施されました。全国組織の日本傷痍軍人会も、10月に
解散式を行っておられます。
長年にわたるご尽力に対し、深く敬意を表します。

今日も、戦争中のお話や、自分たちの後継者がいなかったことがありがたい(戦争が行われずに)
という、胸に迫るお話をうかがいながら、ふと考えたこと。

今後、20年、30年と時が経過していくと、戦争を直接、経験した世代が徐々にいらっしゃらなくなる
とともに、さらにその先には、戦争を経験された方々から直接、お話をうかがうことのできた、
我々のような世代もいなくなる時代を迎えることになります。

そのときに、戦争の悲惨な経験を、非戦の誓いとともに、いかに継承していくか。尊い犠牲に報いる
ためにも、私たちは決してこうした貴重な記憶を風化させることがあってはならないわけです。
阪神淡路大震災や東日本大震災、口蹄疫なども同様。私たちは重い課題に直面しています。

<2>
宮崎交通のOBなどで構成される「フェニックスの苗木を贈る会」から、成木1本と苗木15本の目録を
贈呈いただきました。


 


堀切峠で、近年、フェニックスの立ち枯れが進んでいることから、宮崎交通OBの杉本繁喜氏が中心と
なって、故岩切章太郎氏の「大地に絵を描く」という理念を引き継ぎ、堀切峠の景観を蘇らせようと、
会を設立。日南海岸堀切峠の写真入り額縁の販売収益や賛同者からの寄附を財源に、苗木を贈呈
いただきました。

今回の贈呈は、故岩切章太郎氏の生誕120年を記念したもの。その思いを伝える取組みです。
フェニックスやワシントニアパームをはじめとする景観が、いかに宮崎の景観として、また、アイデン
ティティとして確立されてきたか、来県者に対し、宮崎ならではの強い印象を残し続けてきたか。
そのことを考えると、故岩切章太郎さんをはじめとする先人の先見の明や着眼点、ご尽力に対し、
頭の下がる思いがします。心より敬意を表し、感謝申し上げます。

<3>
内閣府の社会貢献青少年表彰において、「宮崎県立高千穂高等学校生徒会」と、「宮崎日本大学
学園宮崎レオクラブ」が、内閣府特命担当大臣表彰を受賞されました。これは、
ボランティアなどに
取り組む青少年を対象にした国の表彰です。







高千穂高校の皆さんは、生徒会の自主活動として、約400人の生徒全員で、小学生の登下校の
見守り活動や、中学校での学習指導や防犯指導に取り組んでおられます。
また、宮崎日大高校の
ボランティアクラブの皆さんは約190人。各種イベント運営や小学生に対する学習指導を行う
寺子屋教室など、地域住民や小学生、障がい者などと共に、地域に根ざした様々なボランティア
活動に年間を通じて取り組んでおられます。

平成22年度の現表彰制度が始まってからは、本県として初の受賞となります。また、今年度の
全国の受賞者数は13件(団体11、個人2)で、そのうち2団体が本県からということになります。
これはとても誇らしいことです。

高千穂高校生徒会の皆さんは、先輩から脈々と受け継がれてきた活動なので、これからも続けて
いって欲しいと話しておられました。地域ぐるみの取組みが、世代を超えて伝えられ、さらに、
将来の世代に引き継がれようとされています。


<4>
わが国で長年にわたり伝えられてきたものに「きもの文化」があります。昨日行われた
「2014日本の心と美の祭典 全日本きもの装いコンテスト・きものフェスティバル九州大会」で
きものの女王や準女王に輝いた皆さんや関係者が、知事室にいらっしゃいました。






この大会は、「一人できものを装う運動」の一環として行われ、きものの着装、容姿、立ち居振る舞い
などが審査されるとのこと。30秒スピーチもあるとか。全国大会の映像を拝見しましたが、20~30
人の参加者がステージ上で、鏡を見ることなく、一人できものを着ていかれます。あまり見たことのない、
独特の世界。審査では、そのスピードや正確性、仕上がりの良さなどがポイントになるとか。

様々な部門がある中で、今日の来訪者は、振袖、留袖、カジュアル部門の女王や準女王の皆さん。
これだけちゃんときものを着た方に接するのも、あまりないことです。実に華やか。
きもの装いの女王は、振袖部門、写真左から2人目の学生さんです。年齢16歳!

7年後の東京オリンピック・パラリンピックを控え、きものをはじめとする和装への注目も高まる
ように思います。世界無形文化遺産への登録を目指すということもありうるのではないでしょうか。

私自身は不調法なもので、きものを着ることもありませんが、海外へのトップセールスやアピール
ということを考えると、足元の、きものをはじめとする日本文化についても、改めて見つめ直し、
たしなむことも大切ではないかと考えたところです。


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