「世界一美しい花の芸術祭 宮崎 by ダニエル・オスト」が、シーガイアコンベンションセンター2階をメイン会場に開幕しました。
世界的なフラワーアーティストであるダニエル・オスト氏が、宮崎の花、果実、樹木を使って、実に華麗な美の世界を作り上げておられます。私も、想像を上回る素晴らしさに感動しました。
「花の建築家」とか、「花を通じて東西文化の橋をかける芸術家」と呼ばれているオスト氏。フランドル絵画などに見られるようなベルギーの芸術の伝統と美意識に加え、日本の花の精神性に大きな影響を受けられたとのこと。ナルホド、作品を拝見すると納得です。
今回、オスト氏は生産地まで何度も足を運び、宮崎の花や果実をご覧になって、自ら選び、作品イメージを作っていかれたそうです。今回の展示で使われた花や果実など、9割以上が宮崎県産とのこと。使いたいスイートピーが県内では入手できず、宮崎から出荷した先の東京で入手してきたものもあるとか。
オープニングセレモニーの挨拶では、次のように話しておられました。
<宮崎のスイートピーとラナンキュラスに大いに感銘を受けた。世界に向けてその魅力をアピールしたい。今度、私がドバイで仕事を頼まれている王室の結婚式でも使いたい。いつか王族がプライベートジェットで見に来られるかも。
日向夏やきんかんなどが木になっている様子も素晴らしい。このような花や果実は、私も他では見たことがない見事なものだ。世界の人々も、県民でさえも、その魅力に気付いていないのではないか。私が伝えていきたい。>
宮崎の花や果実に対する高い評価、とてもうれしく思われました。また、そうした素材が、芸術家のセンスと技術によって、見事な芸術作品となっていることにも感動しました。写真中段右はメロンを使った作品、下段中央はスギの皮を使った作品です。下段左のスイートピーとラナンキュラスのシックな色合いにも驚きました。
今日のオープニングセレモニーでは、ダニエル・オスト氏は、体調不良の様子で、腰を痛め、立ち上がるのも辛そうな状態。それでも、事務方が見送ることにしていた挨拶を、ユーモアたっぷりに何とかこなされました。体調が優れない中、体に鞭打って、強い使命感で素晴らしい仕事をしていただいたダニエル・オスト氏に、また関係の皆様に心から感謝申し上げます。
料金は当日券3500円。それなりの値段はしますが、一見の価値のある芸術展です。また、コンベンションセンター2階には、以下の写真のように、展示場の外にも作品が展示されています。入場されなくとも、その一端に触れることができますし、県庁前庭と宮崎神宮にも、観覧無料のサテライト会場として作品が展示されています。ぜひ、ご覧ください。