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東京で開催された「みやざきフードリサーチフォーラム2015」でプレゼンしました。
本県では、「宮崎方式」と呼ばれる全国トップクラスの残留農薬検査技術を核として、島津製作所やデリカフーズ等と連携し、昨年、「フードリサーチコンソーシアム」を設立。さらなる技術向上や機器の開発等に取り組んでいます。このフォーラムは、その成果をアピールし、さらなる連携・協力の進展を図るために開催されました。
私は、フォーラムの冒頭でプレゼンし、宮崎の農業生産やブランド戦略、フードビジネスの展開、残留農薬検査技術を応用した機能性成分の分析、「みやざきフードリサーチコンソーシアム」等について説明。
その後、県総合農業試験場の安藤生産流通部長と島津製作所ライフサイエンス事業統括部LCビジネスユニットの舟田課長により、「宮崎県の食の安全確保に向けた取組と超臨界流体を活用した分析システム」というタイトルで、専門的、技術的な説明がありました。
超臨界流体?初めて耳にした私はチンプンカンプン。気体と液体の性質を兼ね備えていると言われても、想像さえつかない世界です。それはともかく、宮崎発の技術を核として、食の安全・安心・健康をはじめ、様々な社会貢献に結びつくのは誇らしいことです。
このプロジェクトは、多くの企業や大学、団体、研究者等のお力添えをいただいて進められています。全ての関係の皆さまに、深く感謝申し上げます。
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大田市場にて東京青果及び東京荏原青果を訪問。宮崎の農産物を取り扱っていただいている最大手の2社です。日頃のお礼を申し上げるとともに、健康ピーマンや日向夏など、さらなる販売促進に向けた本県からの提案や意見交換を行いました。
健康ピーマンについては、通常のピーマンより1.3倍のビタミンCやベータカロテンを含んでいることのアピール方策や、ビタミンC等をそのまま摂っていただくためのスムージーやディップを付けての生食など。
日向夏については、薄皮をむいて食べる食べ方を浸透させるためのアイデアや、販売促進のためのパンフレットやパッケージなど。
今日は、手軽に薄皮をむくための専用ピーラーを提案し、担当者が実演。日向夏に向いたタイプのピーラーを、担当者が合羽橋まで行って探してきたとのことで、確かに簡単そうです。白い皮が姿を表すにつれ、日向夏の爽やかな香りが広がりました。これが魅力!
先方の担当者からは、例えば日向夏について、
・宮崎発祥の日向夏が、各地で様々な名前になっていて統一感がなく、消費者に認知されにくい。
・県外の方には日向夏(ひゅうがなつ)と読めない。
・生産時期とマーケットの需要期とにギャップがある。
・消費者が求めやすい小分けのパッケージを。
等々、示唆に富むご指摘をいただきました。ひゅうがなつと読めないというご指摘、慣れ親しんでいる我々としては目からウロコでした。マーケットインの視点を徹底していかなくてはならないということを、改めて痛感。
それぞれの会社とも、宮崎県の農産物の取扱いという点では、長い取引の歴史があります。担当者の方は、よく宮崎のことをご存じで、<日向夏に醤油をつけて食べる>というローカル裏ワザまでご存じでした(笑)。現時点での認知度や消費者の反応はまだまだであるものの、日向夏の果実としての魅力については高く評価いただいていました。ここにも大きな<伸びしろ>があります。
午前中、日本郵便株式会社を訪問。日向夏を使用した郵便局オリジナルの日向夏ドリンク「南国宮崎日向夏」を、全国で販売していただいています。平成21年に宮崎県内で販売を開始し、好評につき、県下全域に、九州にと年々対象地域を拡大していき、3年前から全国販売となっています。
十数万ケースの販売は、生果換算で約400tに相当。本県の日向夏生産量の約1割に相当します。日向夏のPRに多大なる貢献いただいていることについて、高橋社長や中島常務執行役員(物販ビジネス部担当)にお礼を申し上げました。
こういうドリンク系で知名度をあげつつ、生食の魅力をしっかり伝えていき、消費や販路を拡大していきたいところです。