宮崎県文化賞の授賞式。第65回を迎える今年は3人が受賞されました。下の写真左から、
芸術部門で陶芸家の泰田久史さん、体育部門で高鍋ラグビースクール校長の黒岩正春さん、
文化功労部門で出版社社長の川口敦己さんです。
芸術部門の泰田久史さんは、「岳映」や「降臨の里」など、宮崎の自然や歴史をモチーフとした優れた
作品を制作し、全国的に高い評価を得るとともに、古窯の研究、後進の育成に取り組み、本県文化の
向上発展に寄与した功績が評価されました。陶芸部門では初の文化賞受賞者となります。
体育部門の黒岩正春さんは、永年にわたり高等学校ラグビーフットボールの振興に努め全国水準に
高めるとともに、多くの指導者を育て、ラグビースクールを通じて青少年の育成に情熱を傾けるなど、
本県体育の向上発展に寄与した功績が評価されました。
文化功労部門の川口敦己さんは、永年にわたり卓抜とした企画力で「みやざき文庫」など郷土の文学、
民俗、歴史を県内外に広く発信するとともに、県内の創作・研究活動の活性化に尽力し、出版を通じて
本県文化の向上発展に寄与した功績が評価されました。
心からお祝い申し上げますとともに、永年にわたり本県文化の向上・発展にご貢献いただいていることに
深く感謝申し上げます。また、ご本人の活動を支えてこられたご家族をはじめ関係の皆様方に対して、
心から敬意を表します。
文化賞授賞式では、いつも受賞者のスピーチに心打たれます。古窯(小峰焼)の研究に取り組まれ、
復元に成功された泰田さんは、<グローバル化が進む中、自分たちの地域について知っておくことが
力になる>と述べておられました。黒岩さんは、これまでの人生の中で出会った多くの師に対する
感謝の言葉を述べられました。
川口さんは、<「どうせ宮崎は」とか「宮崎は文化果つる街」などよく耳にするが、宮崎には文学の
豊かな土壌がある。それを掘り起こしてつないでいきたい。人と人がつながるため、表現の場作りが
必要だ。地方出版はまだ産業になっていないが、何とかして心の豊かさだけでなく、生活や暮しの
豊かさを実現していきたい。>とコメントされました。
受賞された皆さんの、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
<2>
「みやざき中山間シンポジウム2014」が開催されました。日本総合研究所の藻谷浩介さんの講演を
はじめ、鳥獣被害対策で成果を上げている木城町駄留(だとめ)地区の事例発表、宮大の根岸准教授や
黒木西米良村長他の皆さんによるシンポジウムが行われました。
「里山資本主義」他の著作で有名な藻谷浩介さんの講演への関心が高く、約500人の会場は満席状態。
日本各地をくまなく実地調査された経験や具体的なデータをもとに、中山間地域の振興に大きなヒントを
いただけたものと思います。残念ながら、文化賞授賞式等の公務のため、私は冒頭の挨拶のみ。
地方創生は、各地にミニ東京を作る取組ではなく、その答が霞ヶ関にあるわけでもありません。中山間の
現場にこそ、その解決のヒントがあり、答があるという気概のもと、「いきいき集落」「中山間盛り上げ隊」
「中山間地域をみんなで支える県民運動」といった本県独自の取組を活用しながら、全国に「宮崎モデル」
を示していきたいところです。
<3>
宮崎中小企業大賞の表彰式。県内の事業所の大部分を占め、本県産業の発展を支えるとともに、
地域社会の担い手として大きな役割を果たしている中小企業のうち、県内産業の振興や地域経済の
活性化に特に寄与している企業を表彰するものです。
今年は、株式会社興電舎と道本食品株式会社を表彰させていただきました。
興電舎におかれては、高い技術力で顧客の電気設備やシステムをトータルにサポートするとともに、
強い意欲でオンリーワンの新製品を創造し、電力システムのさらなる安定化に挑戦しておられます。
また、250名を超える雇用を有し、延岡の地に根ざした企業として地域の活性化に貢献しておられます。
道本食品におかれては、干し大根を用いた伝統的な製法と宮崎県産干し大根の100%使用に
こだわった安全・安心な干したくあんづくりに邁進するとともに、業界の発展や人材育成に取り組み、
漬物産業の振興や地域の活性化に寄与されています。フードビジネスの一翼を担っておられます。
深く敬意を表し、今後ますますの成長・発展を遂げられ、本県経済を力強く牽引していただくことを
期待しております。