ベルリン・フィル八重奏団の演奏会が行われました。
2010年にベルリン・フィルの第1コンサートマスターに就任した樫本大進さんや、首席クラリネット
奏者として人気のヴェンツェル・フックスなど、世界最高のオーケストラから選ばれた8人の、
いわばドリームチーム。
曲目は、以下のとおり。
◯R.シュトラウス(ハーゼンエール編):もう一人のティル・オイレンシュピーゲル
◯モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
◯シューベルト:八重奏曲 ヘ長調 op.166 D803
これらの室内楽の曲は、普段聞きつけているわけではないので、他との比較はできませんが、
とにかくビロードのような手触りのする柔らかい音色が心地良く、魅了されました。トップクラスの
スポーツ選手のフォームが美しく、柔らかいのと同じなのかなと思いながらのひととき。
この八重奏団の歴史は、1928年、8人の楽員たちが、まさにシューベルトの八重奏曲を演奏する
ために集まったところから始まったそうです。結成から80年以上という、ベルリン・フィルハーモニーの
メンバーが組織する室内楽アンサンブルの中で、最も長い歴史と伝統をもつ団体のひとつとのこと。
シューベルトの八重奏曲、何と今回の演奏時間が58分!第6楽章までで構成される大曲です。
コンサートホールでかしこまって聞くのもいいのでしょうが、軽く飲んだり食べたりしながら気楽に
聞きたいところ。
「もう一人のティル・オイレンシュピーゲル」、R.シュトラウスの交響詩を、たった5人のアンサンブルで
表現して、面白く感じました。しかも、バイオリン、コントラバス、ホルン、ファゴット、クラリネット
というめったにない編成です。
ベルリン・フィルという世界最高峰のオーケストラで第1コンサートマスターの重責を担う樫本大進さん。
サッカーの本田圭佑選手や野球の田中将大選手のような存在でしょうか。これからの活躍が楽しみです。
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ベルリン・フィル八重奏団
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