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宮崎ブーゲンビリア空港

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宮崎空港が開港60週年を迎えました。本県にとって貴重な空の玄関口として重要な役割を果たし
続けていただいていることに対し、国土交通省や宮崎空港ビル、各エアライン等、関係の皆さんに
深く感謝申し上げます。

60周年という節目を迎えるに当たり、県民の皆さんに、より親しみを持っていただくとともに、県外
からの方々に対し、空港も含めた県全体の認知度向上を図り、県のPRにも結びつけていくため、
県と宮崎空港ビルの共同企画で愛称を選定することとなりました。ちなみに、現在、全国で30の
空港に、「富士山」、「龍馬」、「鬼太郎」、「縁結び」、「おいしい」、「阿波おどり」、「阿蘇」、
「たんちょう」、「やまねこ」等々、地域の特徴等を反映した様々な愛称や通称がついています。

そして、
今日、「空の日」イベントの一環として発表された愛称が、「宮崎ブーゲンビリア空港」です。





ブーゲンビリア? 宮崎とどのような関係があるの? あまりイメージが湧かないけど?など、
首をかしげた県民の方も多いかもしれません。県外の方であればなおさらのこと。私も、ある時点
までは、どうだろうか・・・という思いがありました。

まず、選定過程を説明します。最初に公募を実施し、県内外から3048件の応募をいただきました。
その中から、空港ビル、県、宮崎市、エアラインで構成するワーキンググループが、専門家の意見を
踏まえつつ、以下の9件を最終候補として選定。この中から、宮崎空港愛称選定委員会(会長:長濱
宮崎空港ビル社長)の複数回にわたる審議を経て、「ブーゲンビリア」が選定されたのです。
  【イメージ系】    「さんさん」 「オアシス」 「リゾート」
  【自然・植物系】  「フェニックス」 「サンシャイン」 「青空」 「ブーゲンビリア」
  【神話系】      「神話の里」 「アマテラス」
公募で多かった順でいうと、「フェニックス」「神話の里」「ひむか」で、「ブーゲンビリア」はというと、
12番目だったようです。

宮崎空港愛称選定委員会の構成団体は、宮崎空港ビル、県、宮崎市、みやざき観光コンベンション
協会、宮崎商工会議所連合会です。

ブーゲンビリアは、もともと、宮崎観光の父と呼ばれた岩切章太郎氏(宮崎空港ビルの初代社長)が、
宮崎の景観づくりの一環として植栽に取り組まれたもの。空港ビルでは、自前で栽培に取り組みつつ、
空港全体をブーゲンビリアで飾り付け、県民に苗を配布するなど、長年普及に取り組んでこられました。
通常の装飾に加え、以下に掲げるように、要人をお迎えするときは、珍しい種類のブーゲンビリアを
展示するなど、質量共にパワーアップしておもてなしがなされています。


 

 


公募が始まる前、私がイメージしていたのは「アマテラス」。公募の結果を見て、最も応募数が多かった
「フェニックス」の線に落ち着くのだろうか、まあそれもありかと半ば受け止めたところ。その後、あるとき
耳にした「ひなた」という提案も実に新鮮で魅力的だと考えるに至り、ただ、よくよく考えて、選定作業の
最終段階では「オアシス」という案に惹かれていました。

公募の結果にも、宮崎の多様なイメージや魅力が反映されていましたが、私自身のイチオシ候補案も、
いろいろな方の意見をうかがいつつ、あーでもないこーでもないと考える中で、上記のような変遷を
経ていったところです。

最終的には、上記のとおり、宮崎空港愛称選定委員会において、様々な議論を経つつも、満場一致
で決定したとのこと。その結果を受けて、改めて考えてみると、当初の違和感が徐々に薄れていき、
いいのではないかという思いがしてきたのです。

つまり、南国をイメージさせる色鮮やかで華やかな花であり、本県の温暖な気候や、花のあふれる
美しい自然・景観、温和な県民性、温かいおもてなしの精神を表しているように思われます。

また、県内全域で見られるわけではなく、現時点で、必ずしも本県を想起させる花、代表的な花では
ないかもしれませんが、このような広がりのあるイメージを有するブーゲンビリアを愛称として選ぶこと
により、1つのシンボルとして、これからの宮崎のイメージを創り上げていくことができるのではないかと
考えられるのです。宮崎空港を発信地としながら、県内各地の観光地や沿道、街角、宿泊施設等で
ブーゲンビリアの植栽を増やしていき、10年後、20年後を見据え、県外からのお客様がナルホドと
納得いただけるような景観を築いていきたいところです。

私の「政策提案」の中では、全国に先駆けて制定された沿道修景条例の精神を踏まえ、新たに
県土美化条例を制定することを提案しています。そのときにも、ブーゲンビリアの活用が、1つの
柱になるのではないかと考えています。

愛称については、既に定着化したイメージを<上書き>するような選び方もあれば、このように、地域の
特徴を体現するようなシンボルを選び、それを活用してさらに地域イメージを<創り上げていく>ような
やり方もあるのではないでしょうか。


 


今回の愛称選定で、県内外で様々な意見が交わされ、賛否が渦巻いているのではないかと思われます。
宮崎空港の注目度、認知度を高めるという意味では、一定の成果があったということになるのかも
しれません。いずれにせよ、今回の選定を契機として、今後、宮崎空港ビルを中心に、関係者が連携・
協力して、<宮崎=ブーゲンビリア>というイメージを、さらに創り上げていきたいところです。


 


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